〒206-0023 東京都多摩市馬引沢一丁目9番地6(京王永山駅・小田急永山駅から徒歩8分)
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埋蔵文化財は、日本列島が誕生して今日に至るまでの歴史や文化の成り立ちを理解する上で欠くことのできない貴重な歴史的遺産です。
そのような国民的財産である埋蔵文化財を、コクドリサーチでは数々の調査実績のあるベテランスタッフを抱えており、各自治体の教育委員会様を中心に発掘調査の支援いたします。
1|試掘調査
開発工事に先立って、開発予定地の埋蔵文化財の状態や規模を判断するために行います。
〇調査方法
建物建設予定地を対象に幅2メートルほどの試掘溝を掘るトレンチ方
式と、数メートル四方の試掘溝を均等に開けるグリッド方式がありま
す。
調査面積は、調査対象面積の10パーセントを目安に設定されます。
ただし、過去の調査実績により遺構が発見される可能性が高い場合
は、建設予定地全域を試掘する場合があります。
この調査で埋蔵文化財の存在が確認された場合は、教育委員会と事業
者が協議を行い、発掘調査(本調査)を行う必要があります。
逆に埋蔵文化財が発見されなかった場合は、事業者に調査結果報告書を送付し終了となります。
〇試掘調査の期間
工事面積等の規模や埋蔵文化財の分布密度にもよりますが、重機や作業員等の調査体制を整えるのに10日程度、
試掘調査は1日から7日程度かかります。
2|発掘調査(記録保存のための発掘調査)
試掘調査により埋蔵文化財が確認され、建築土木工事がその埋蔵文化財に影響を与える恐れがある場合は、教育委員会と事業者の協議を行ったうえで、開発予定地を発掘調査します。
〇調査方法
原則として教育委員会、事業者、コクドリサーチのような
発掘調査会社の間で三者協定を結び、教育委員会の指示のもと
発掘調査を実施します。発掘調査の流れは以下の通りです。
ア.表土等の掘削
バックホウ等の機材で表土及び遺物包含層上面までの土を効率的に
掘削します。
イ.遺物包含層の調査
遺物が少ない場合は、遺物包含層の深度を見極めながら効率的に掘削していきます。
逆に遺物が多く含まれる場合や希少な遺物が認められる場合、あるいは形成過程に重要な意味が認められる場合
等は、遺物の出土状況や土層の体積状況について適宜記録を取りながら慎重に調査を進めていきます。
ウ.遺構調査
遺構調査は発掘調査の中核をなす工程であるため、時間をかけて慎重に作業を行い、以降の形状・規模や構造、
遺構内の覆土の基本層位と各土層のあり方、遺物の包含状況正確に把握し記録していきます。
〇発掘本調査の期間
調査対象面積、遺構の種類や分布密度、遺物の出土量により異なります。
3|整理作業
コクドリサーチの経験豊かな整理作業専属スタッフが、発掘調査によって得られた遺物や記録類を、考古学を中心とする学術的手法に基づき整理作業をします。
ア.記録類の整理
発掘調査によって作成された記録類を適切に整理していきます。
イ.遺物の整理
発掘調査により発見された遺物を、必要に応じて以下の工程を行い
整理していきます。
・洗浄、乾燥、注記作業
・基礎分類、接合
・復元
・実測
・遺物全体の検討
・写真撮影
・自然科学分析
・デジタルトレース作業
【洗浄作業】
【注記作業】
【接合作業】
【デジタルトレース作業】
4|発掘調査報告書の作成
後世に残す大事な記録になるので、発掘調査と整理作業の成果を的確に収録し、活用しやすく理解しやすい報告書を作成します。
報告書の作成はコクドリサーチの考古学に専門知識を持ったベテランスタッフが行います。